団塊の来し方行く末

昭和22年団塊世代。 緑内障が進行し、誤字脱字・誤変換が多いブログですが、ご容赦ください。 オーディオ好きが高じて、定年後に音楽喫茶を開店して11年です。 ジャズ・オーディオ雑誌にも何度か掲載された音の良い隠れジャズ喫茶でしたが 2020.3月に閉店しました。長年のご愛顧に感謝申し上げます。

2020年05月

地に堕ちた資本主義の末路

【坊主憎けりゃ袈裟まで憎い】と言うコトワザがあるが、トランプのWHO脱退は、その類の幼稚な逆恨みに聞こえてならない。トランプは一国主義を唱え、最大の拠出国でありながら言うことを聞かない国連に対して、散々に拠出を止めると脅かしを掛けてきた。

この男はカネさえあれば支配できる世界で生きてきた。倫理観なき金融資本主義の末路の拝金主義のバケモノが、トランプとなって出現したのだろう。

トランプを大統領にしたアメリカは、資本主義の重い病に侵された国家で、かつての自由を守る世界の警察国家ではなくなった。

その意味で、アメリカが撤退した穴を、中国が一帯一路構想を掲げてマルコポーロの道を西に制覇するのは当然の帰結ともいえる。WHOへの中国の影響力が強まったとしても、それを非難するアメリカは逆恨みではないか?トランプは、飢えや病気に苦しむ子供たちや、貧困に苦しむ地球を救うなどと言った崇高な精神を持ち合わせていない。中國を非難する前に、それ以上の影響力を発揮すればいいだけである。

私だって、自由と言論を統制する共産党一党支配の中国が、世界にのさばるのは虫が好かない。ならば・・自由主義諸国は、それ以上に困っている国に手を差し伸べて感謝される国になればいいではないか。アフガンで亡くなられた中村哲さんのような方を多く輩出する国家こそが自由の象徴だと思う。

資金・政治力で中国に負けたからと言って、中国を非難するアメリカは地に堕ちた。

 

資本主義は元来、M・ウエーバーの名著『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』に示されたように、≪プロテスタント世俗内禁欲が資本主義の「精神」に適合性を持っていた≫。それを理想国家として具現化したのがアメリカ合衆国ではなかったのか?禁欲的で勤勉なプロテスタンティズムの倫理を持つことで、資本主義のあくなき利潤追求が正当化された。

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私が卒業した立教大学も、アメリカ聖公会の寄付により建学された大学である。正門を進めば第一食堂に突き当たる。入口に掲げられた言葉は、古代ローマの哲学者キケロの
APPETITVS RATIONI OBEDIENT」とラテン語で、「食欲(欲望)は理性に従うべし」という意味だそうだ。自由に求められる理性を、キリスト教禁欲主義は、近代資本主義を健全にさせる原動力となった。

だが今や、そんな人間に内在する宗教的な理性や禁欲などは、存在しない金融資本市場主義の世界になってしまった。それが現在のアメリカである。キリスト教倫理では、働いて得た利潤の1割ほどをDonation(寄付)することが、善人としてこの世に生きる道であった。Donation(寄付)とCharity(慈善)で、格差を解消するある種の予定調和が機能する時代があった。

アメリカが戦後設立したフルブライト奨学金のお蔭で、小柴昌俊・利根川進・下村脩・根岸英一などのノーベル賞学者が誕生した。アメリカが戦後の日本に施したDonation(寄付)とCharity(慈善)が、現代の日本人をアメリカ贔屓の国民に育てた源ではないだろうか。

国連とWHOへの拠出金は、地球上の人類のためのDonation(寄付)とCharity(慈善)であり、一国の利益を求めるために、裕福な国が対価を求めて行うものではないはずだ。

EAST SIDE音楽友の会・お知らせ

国立の真空管音楽喫茶・EAST SIDEは、3月で閉店しました。

店のスペースは、私の書斎兼倉庫でしばらく使用しますが、喫茶店の縁を継続するため、ジャズとクラッシックを楽しむ月例会を4月から行う予定でした、

残念ながら、コロナ緊急宣言で延期にしていましたが、解除されたので、6月から以下の通り始めます。

参加は、3密を避けるために、事前に登録した方のみ可能です。定員は締め切りました。

解除されたとはいえ、第二波の来襲が始まった気配です。マスク着用で参加ください。

ただ急激に感染が拡大される恐れもあるため、610日時点で再確認させていただきます。

基礎疾患のある方、体調の優れない方は、参加を見合わせるようお願いいたします。

ジャズ月例会   617日第三水曜日

Classic月例会  618日 木曜日

午後2時から5時までオープン。開始は 2時半です。

Classicは、国立音大卒・二期会所属歌手兼舞台監督のMさん 、国立音大元教授のFさんを講師に、クラッシック音楽を解説いただきながら名録音を楽しみながら鑑賞します。

5月の連休明けから、警戒と気が緩んだせいか、再度感染が広がりつつあります。

出来るだけ、3密を避けながら、不用不急を避けて暮らすことが、高齢者の身を護る唯一の自衛策と思います。皆さん、注意して暮らしましょう。

庶民を惑わすペテン師、安倍晋三と田崎史郎

黒川検事長の任命権者は、安倍晋三であって、検事総長ではない。

しかるに、黒川検事長の軽い処分を決めたのは検事総長だと。安倍晋三はさりげなく責任を転嫁した上で、全責任は私にあると言明した。この安倍の偽情報を巷に拡散する役割が田崎史郎である。田崎はメディアを使い、とんでもない検事総長だと、庶民の怒りを安倍晋三から転嫁させるために大げさに憤り、身内に甘い検察だと批判する。

ヘボな大根役者に騙される国民もいるのだろうか。

司法関係者なら常識だが、黒川の任命権者は、内閣総理大臣・安倍晋三しかいない。故に賞罰も解任も任命権者の安倍晋三でしかできないのが法律の定めである。天皇直々の認証官である検事長の懲戒処分を行う権限は、検事総長にはない。法務大臣は内閣の一員だから、安倍晋三に連帯して閣議決定する責任を負う。あくまで黒川の処分は。内閣権限だし。定年延長するかどうかも内閣の権限にある。

つまり安倍晋三が、黒川を懲戒処分にしないこと決めたので、法務省は、黒川を懲戒ではない訓告に留めた。

本来なら法務大臣は、第三者委員会の検察官適格審査会を要請し、そこで審査するのが正道だった。田崎史郎が、検事総長を批判するのは爲にする議論で、言論人なら糺すべきは、なぜ検察官適格審査会に、法務大臣が処分を委ねなかったのかである。内閣が懲戒処分検討の指揮権を発動したとしても国民世論は賛同し、安倍の支持率も上がったことだろう。

(参考)

国家公務員法84 懲戒処分は、任命権者が、これを行う。

 人事院は、この法律に規定された調査を経て職員を懲戒手続に付することができる。

検察庁法15 検事総長、次長検事及び各検事長は一級とし、その任免は、内閣が行い、天皇が、これを認証する。

 

黒川の定年延長を決めたのは、内閣総理大臣・安倍晋三である、しかも国家公務員法解釈を捏造してまで、余人をもって替えがたいと閣議て定年延長させたのは、安倍晋三ではなかったのか。検事総長が、黒川の定年延長を願い出たとでも言い訳するのだろうか?。

安倍は都合が悪くなると、私が決めたんじゃない。検事総長が決めたから判を押しただけだと言い逃れする。挙句の果てに、安倍晋三のポチを使って、巷にデマを流す。あくどい詐欺師の手法を使い、報道の自由を隠れ蓑にした悪質な犯罪行為である。

商取引では、誇大宣伝や虚偽広告を取り締まる法律があり、「著しく事実に相違する表示」や「実際のものより著しく優良であり,もしくは有利であると人を誤認させるような表示」は、排除命令が下される。田崎は、マスコミ界の劣悪な虚偽報道者で、偽物商品で取り締まる対象である。

 

英語にDeceptionという言葉がある、日本でも聴き慣れない【欺騙(ぎへん)】と訳されている。専ら軍事的に利用され、<自らの意図と能力を隠匿するために相手に誤った情報資料を計画的に与える作戦行動>である。相手国にデマを流す陽動作戦である。北朝鮮では、韓国の民衆を扇動するために多くのスパイを潜入させている。慰安婦問題の正義連とか、挺対協などは北朝鮮と気脈を通じる団体で、事実を捻じ曲げ続けてきた。資金の一部は北朝鮮に流れている。

田崎史郎は北朝鮮の回し者ではないが、役割は全く同じで、安倍晋三の回し者で、国民を扇動すために、政治記者を装ったペテン師が正体である。、まともな政治記者なら、法律の立て付けは理解しているはずだし、田崎は理解した上でデマ情報を流し続けている。

まあ・・・田崎の正体はとっくにバレているのだが、なぜかマスコミは田崎を使うのだ。私は田崎を見るたびに、日本のマスコミは腐りきっていると苦々しさが湧いてくる。

安倍晋三はつくづくダメ男

9月入学が見送られるとかで、がっかりしている.

結局、安倍晋三という男は、なんの実績もなく悪評だけ残して消えていく。

北方領土・拉致被害者・憲法改正・アベノミクス。残したのはアベノマスクだけである。

リーダーシップを発揮し、9月入学を決断していれば、せめて歴史に名を留めることができたのに、千載一遇のチャンスを生かせないダメ男だった。

この男には、そういった動物的なセンサーが全くなく、旧態依然とした惰性に安住する官僚の操り人形で終わったようだ。橋下徹なら、国民を説得して9月入学を実現したに違いない。

結果として、友との楽しい思い出も体験も残せず、トコロテンで卒業する子供たちがかわいそうでならない。これで、ますます教育格差は広がるだろう。

現状維持と、ことなかれ主義の大人たちの犠牲者である。
橋下徹ではないが、日本はもう終わりだ。

ガッカリして、今日は書く気力も起きない。

 人は群れ社会で過ごす動物だ

SNSの心無い誹謗中傷で、若いプロレスラーの女性が自殺した。ご遺族はソッとしていただきたいと願っている。

SNSと言えば、Twitter、facebook、LINE.InstagramYouTubeが代表的で、私のブログのコメントは、誹謗中傷は直ちに削除する。しかし最初のころは、隠微な貼り付けとか、安倍支持者からのしつこい嫌がらせの投稿に往生した。そんな投稿は見つけ次第削除するか、一時的にコメント停止とか、許可制にしてしのいできた。

問題はTwitterの様にこちらの意思で削除できない双方向のSNSである。勝手な拡散による脅しと誹謗中傷である。一時、私もTwitterにはまり込んで、一日中チェックと投稿を繰り返した時期があった。あれは一種の麻薬のようなもので、フォロワーの反応とか、世間の動きが気になって仕方がなかった。だが今は覚醒してTwitterは休止状態にある。世間の反応は忌々しくなるので見ないようにしている。見れば反応したくなるからだ。それ以上に、パチンコではないが、ムダな時間に残り少ない人生は使えないと気が付いた。

 

Twitterではひどい目にあったことがある。ブログでLGBTを取り上げたところ、世田谷区議のLGBT差別撤廃の女性区議が、Twitterを使って、私のブログと店名を公開し、名指しで非難したのだ。私は直ちにその女性区議に、ブログの反論はブログのコメントですべきであり、Twitterの媒体を使って拡散し、誹謗中傷するのは、名誉棄損と営業妨害だと強く警告した。その区議はすぐ謝罪したのでそれ以上に被害はなかった。SNSでは過剰反応とか、過激な言葉が飛び交う危険性を伴う。相手を全否定し、挙句の果てに<死ね>と罵倒する。

私は、権力を持つ公人は遠慮会釈なしに批判攻撃する。安倍晋三などは全否定する対象だが、<死ね>と書いたことはない。早々に引退し、昭恵夫人とともに自由気ままに余生を過ごせと勧告している。

それが頭にくる熱烈な安倍信者がいて、私人である私に、執拗極まりない個人攻撃を仕掛けてきた変質狂がいた。これは明らかな偏執症(パラノイア)の病状だった。私は丁重に心療内科の治療をお勧めし、以降のコメントは一切削除することにした。

SNSを利用する以上は、現代病の一種である偏執症(パラノイア)が入り込む危険は多分にある。

私の体験では、自らがSNSで発信する以上は、世の中に交じり込む変質者は、嫌な奴だと無視するしか手はない。相手が世田谷区議のような公人なら、私は面と向かって抗議した。それ以外は、反論すると居丈高になるから極力論争はしない。様々な意見は意見として尊重するが、場違いな投稿は私の尺度で削除する。

ストレスの多い現代社会で、スマホを離せない現代人は、それだけでストレス過剰になりやすい。テレワークもいいが、ガラ系とフェース・トウ・フェースの会話の時代の方が穏やかな空気が伝わるようだ。人は群れ社会で過ごす動物だ。人ゴミが懐かしい。早くコロナを気にしない時間が戻ってほしい。

コロナの日本モデとは、〖国家は国民を護てくれない〗

緊急事態宣言が解除された朝、ポストにアベノマスクが投かんされていた。

口に当ててみると、まことに小さく、幼児用である。そのまま安倍政権の愚かな証拠で残しておくとカミさんが言った。実用品には程遠いミニチュアである。

安倍は自分の手柄の様に胸を張り、今回のコロナ政策を日本モデルとして世界に普及させたいと寝ぼけたことを言っていた。大方、安倍をよいしょする官僚の作った標語を棒読みしたのだろうが、何を世界は日本に見習うのか、日本モデルって何?いつもながらのダラダラ話は、白けるばかりだった。

確かに世界に比べ、感染者数・死亡者数は驚くほど少ない。死体処理に困るほど殺伐とした状況は避けられた。欧米のような強制力で外出禁止を出さなくとも済んだ。インドの様に棒で叩かれたり、腕立て伏せを命じられることもなかった。

これは安倍のコロナ対策の成果だろうか?

違うだろ。あんたに見切りをつけた、日本人の自力更生である。

こんな中途半端な政策は、到底世界に通用しないと思っている。

島国日本の精神的風土が無ければ、こんないい加減な緊急事態宣言で、終息するわけがない。端的な例が自粛警察である。営業停止しなければ、世間から白い眼で見られる。パチンコ屋に並べば罵声を浴びせるオヤジが現れる。マスクなしで散歩するだけで白い眼で睨まれる。早朝のラジオ体操など、行き交う人も少ないので、マスクなし参加した女性は、途中の道で、<マスクしろ!!!>と変なおじさんから怒鳴られたと怖がっていた。90歳近い共産党の重鎮は、マスクなしで参加していたが、ある日、或るおばさんからエチケットだからマスクしてほしと注意されていた。

医療従事者の子供は、保育園に来るなと云われ、長距離トラックの子供も小学校通学を拒否された。いまだに日本は村八分社会である。

昨日は所用で新宿まで中央線を利用した。車内は空いていたが、7人掛けのシートは見事に一人置きの4人掛けで座っている。空いていても座ることなく、ドアー際で立っている。一人の女性がズウズウしくも空間に座ると、隣のおっさんがスーと席を立ってしまった。車中に気まずい空気が流れる。強制された訳でもないのに、いつの間にか暗黙のルールが出来上がっていた。これが日本モデルとして世界に通用だろうか?

これほど徹底して3密を避けられる国民性は、輸出などできない日本独特の風土が支えている。

安倍晋三の手柄でもないし、世界に普及できる日本モデルとは程遠い。この日本風土は、日本民族に染み付いた精神文化だから真似しろたって、教えても出来る代物ではない。

 

日本の狭い社会では、暗黙裡に集団行動に同調することが強制され、その場に流れる<空気>を読み取り、排除さたくない集団心理が個人行動よりも優先される。

欧米のように処罰規範を設けずとも、強制力を持った非合理的な行動規範が、3密を避けるという事だけで出来上がってしまう。

今や、強制されたわけでもなく、どこの店のレジでも透明ビニールで覆われている。地元の簡易郵便局では、ありあわせの材料で局長が作り遮蔽カーテンを吊り下げていた。

もし、コロナ対策の日本モデルがあるとすれば、〖国家は国民を護てくれない〗に尽きる気がする。志村けん・岡江久美子の死は衝撃的だった。コロナは恐ろしい。病院は院内感染で怖い。あれほど混んでいた町の医院がガラ空きである。今まで何で混んでいたのか分からない。

PCR検査は出来ないし、マスクもカネもない。安倍晋三は頼りにならない。3密を避け、自らを外部と遮断するしか自分の命は護れない。多くの日本人がそう感じた。故に、支持率が急落したのだ。安倍はそんなことも分析できず、自画自賛する。裸の王様以前に、裸の未熟児である。

また日ごろから日本人は清潔好きで、風呂が大好き。平均寿命も世界一だ。こういった基礎的な日本人の生活習慣が、感染拡大を抑えた最大の要因ではないだろうか。

現状で、小康状態を保っているのは、安倍の政策が成功したわけでもなく、日本人の風土が封じ込めたのだと私は評価している。

それを…安倍は、日本モデルで世界に普及させたいなどという・・・トンチンカンな勘違いも甚だしい。

コロナの第一波は乗り越えたが、奴らは死んだふりをしているだけだ、真夏を通りすぎれば、ワクチンもない無防備な人類に再び襲い掛かってくる。と思っていた方がよい。老人が罹れば怖ろしい病気だ。油断しては危ない。

【悪夢の民主党政権】の正体

安倍晋三の支持率が急落している。

モリカケ桜にコロナ対応、その上に黒川定年延長と賭けマージャン。<国民の信頼回復に努力する>と安倍が言っても、<いい加減にせい!!!>と、巷の罵声の声しか聞こえてこない。

安倍晋三が長期政権を維持できた原因は、自民党内に批判勢力がなく、公明党が支えていたこと。それに行政官僚が御し易い、操り人形だったことによる。安倍に逆らわなければ、安倍晋三は役人のやり方に口を挟まず、好き放題にさせてくれた。役人が描く筋書き通りにカンペを棒読みし、国会では、野党攻撃に長々と論点をずらし煙にまく話術に長けていた。

行政官僚にとり、<担ぐ神輿は軽くてパーがいい>。安倍晋三は、軽くてパーが故に戦後最長の権力者になれた。

安倍晋三が、国民に刷り込んだ【悪夢の民主党政権】が利いた。国民の深層心理に悪夢をフラッシュバックさせ、一種の催眠術で国民をPTSD患者に陥れたのである。戦後の右翼・保守政治家は、【アカ】を刷り込むことで、国民に暴力革命集団の恐怖を植えつけることに成功した。安倍は共産党の【アカ】のレッテル貼りより、【悪夢の民主党政権】の方が効果的だと気付き、演説で多用した。結果的に、反自民の投票行動が抑制され、3割に満たない自民党基礎票でも、低投票率と小選挙区制のお蔭で圧倒的な安定議席を確保できた。

 

では、【悪夢の民主党政権】は、本当に悪夢だったのか?

小沢一郎に担がれた鳩山由紀夫は、今や立憲とも国民民主党とも無関係の宇宙人である。野党議員の生き残りでは、菅直人が【悪夢】の筆頭だろう。そこで菅直人は「悪夢】だったのかどうか検証してみたい。

菅直人は、行政官僚から毛嫌いされる政治家の筆頭であった。その原点は、薬害エイズ事件に遡る。菅直人は、1996年1月、自社さ政権であった橋本龍太郎内閣で厚生大臣となる。そこで真っ先に手掛けたのが、薬害エイズ事件だった。

この事件は、1980年代血友病患者に対し、加熱処理をせずウイルスの不活性化を行わなかった血液凝固因子製剤(非加熱製剤)を治療に使用したことにより、多数のHIV感染者およびエイズ患者を生み出した事件である。非加熱製剤によるHIV感染の薬害被害は世界的に起こったが、日本では全血友病患者の約4割にあたる1800人がHIVに感染し、うち約600人以上がすでに死亡していた。

患者は、国家賠償を求めたが、厚生省も製薬会社も、責任はないと拒否し続けていた。厚生大臣となった菅直人は、すぐに調査チームを発足させ、厚生省地下倉庫に隠蔽されていた資料を探し出して公表した。その結果、薬害エイズ訴訟は和解が成立し、国家賠償されることになった。

市民政治家の管だからできた行動で、自民党政治家なら、ここまで踏み込んで役人の領域を汚すことはありえなかった。菅直人ほど役人に、やりにくい男はいなかった。政治家は、<担ぐ神輿は軽くてパーがいいのだが、東京工業大学出の菅直人は、技術屋で融通が利かないバカ者だ。製薬会社の既得権益を護る厚労省のメンツをまるつぶしにした許し難い男が菅直人だった。

それに引き換え、安倍晋三はコロナでは厚労省のシナリオ通りにPCR検査を国立研究所だけの専売特許にし、民間参入を許さなかった。アベノマスク配布では、ドサクサに紛れて公明党の顔を立て、貿易実績もない福島の小さな業者に数十億円も儲けを配分した。役人の顔を立てる名宰相ではないか。

未曽有の国難だった3.11東北大震災と福島原発事故ではどうだったか?

菅直人は総理大臣で陣頭指揮を取り、枝野幸男が官房長官で参謀役を務めた。自民党政権なら、原発行政は通産省の管轄だ。通産大臣を総責任者とし、東電の権益を侵すことはしない。

安倍晋三は、コロナ対策を官房長官ではなく、厚労大臣と経済担当大臣に分散して任せた。官邸自らが指揮権を発動するのは既得権益を侵すことになる。幸いに加藤も田村も官僚出身で役人と既得権益と一心同体。ここは口を出さず黙ってシナリオ通りに動くべき時である。

原発事故の際、東電社長は雲隠れし、原発対応の副社長はリモートで本社から指示を出し、現場所長との間で対応に食い違いを見せた。ともかく電源を失った炉心をどうやって冷やすか?一刻の猶予もなかった。イラついた菅直人は、エンジニアである。自ら死を覚悟してまで現地に飛んで陣頭指揮する腹を固めた。自衛隊のヘリの放水、東京消防庁の高層放水車まで出動させる事態である。最高指揮官として現地を直に指揮するのは、市民政治家の管には当然のことだった。

だが・・・・・批難殺到である。自民党がマスコミを扇動したのだ。最高指揮官は、風が吹けども山は動じずで、専門家に任せせろと云うのだ。

菅直人が現地に入ったからとて、事態は変わらなかっただろう。だが、シーザではないが、現地に行かなければ戦況は分らない。戦いは、戦況を知ることから始まる。

安倍晋三は、コロナの最前線で戦う国立病院や感染指定病院を視察したのか?マスクも防御服も不足する現場の声を直に聞いたか❓休業で苦しむ町の居酒屋の声を聴いたか?PCR検査の関所となった保健所の実態を視察したか?たしかにアンタが行ったところでお邪魔虫に違いない。だが有能な人物なら、実状を直に知れば、即座に改善の手を打つだろう。

管直人政権で審議拒否をしたのは、自公政権だった。民主党政権では小沢一郎が菅おろしで暗躍していた。小沢の意のままに動かないどころか、菅は小沢を嫌っていた。民主党の獅子身中の虫は、民主党内の隠れ自民支持者であった。

菅直人は、原発事故後に、地域独占権益を持つ電力会社の送配電を分離する既得権益の破壊プランを提唱した。これが財界の虎の尾を踏む結果になってしまった。菅直人は、政官財、全ての利権勢力の敵になってしまった。

これが・・・・安倍晋三の振りまいた【悪夢の民主党政権】の正体である。かくして安倍晋三は、菅直人のお蔭で憲政史上最長の総理大臣となった。

子どもたちの失われた時間を取り戻せ

春の選抜も、夏の甲子園も無くなった。一度しかない人生、一度しかない高校3年生の青春。全てのスポーツがコロナのせいで、停止してしまった。

彼らの青春を、取り戻すチャンスを作れないものか?古関 裕而.の〖栄冠は君に輝く』の大合唱の中で、胸を張って行進する全国の球児たちの雄姿をぜひ見たい。それが我々大人たちが、コロナ災害の中でも、せめて出来る贈り物ではないだろうか。

そこで私は、この年代の子供たちの12カ月を17カ月に延長する9月始業でリセットすることに強く賛同する。

反対論者は、コロナ対策が先だとか、もっと国民的議論を深めてとか、ドサクサに紛れてするべきではないという。もっともらしい反対意見だが、9月始業は、コロナで被害を受けている子供たちの唯一のコロナ救済策だと私は思う。

コロナ対策が先だと言っても、感染予防のワクチンが普及しない限り、コロナ騒動の終息はない。むろん9月でも終息しないが、ずるずる何もしないで来年4月に卒業させることが、子供たちのためだろうか?入学式・卒業式・学校行事など全てのイベントで学友と過ごす貴重な時間を失ったままで卒業するのだ。

せめて半年卒業をずらせば、ワクチンは間に合わなくても、感染リスクを抑える工夫が出来上がり、失われた青春の時間が多少なりとも回復できるだろう。

ドサクサだからこそ、どさくさのままで卒業させるのではなく、半年の猶予をもって少しでも失われた時間を回復させることこそが、大人の社会的義務ではないだろうか?

従来の社会的慣習が大混乱すると反対する人は、現状をどう考えているのか?コロナの被害は、すでに3か月以上も社会を停止させてしまった。年間行事の社会的慣習など、とっくに破壊されてしまったではないか?

いま立ち止まって考えている余裕はない。刻一刻と子供たちの青春が奪われている。

 

9月始業延期は、東京都の小池百合子も、大阪の橋下徹も賛成している。小池百合子は、希望の党立ち上げの際に、盛んに【従来のしがらみを脱したアウフヘーベン】が必要だと、自民党を追い落として大旋風を引き起こした。

aufheben とは、<廃棄する・否定するという意味と保存する・高めるという二様の意味があり、ヘーゲルはこの言葉を用いて弁証法的発展を説明した(ヘーゲル弁証法)。古いものが否定されて新しいものが現れる際、古いものが全面的に捨て去られるのでなく、古いものが持っている内容のうち積極的な要素が新しく高い段階として保持される。 >

新旧が交代するときは、社会的混乱は必ず起きる。価値観がコペルニクス的に転換するからだ。フランス革命では、旧来の権力は一瞬にしてギロチン台の露と消えた。

明治維新はどうか?廃藩置県で侍の特権は消えた。<ザンギリ頭を叩いてみれば。文明開化の音がする。>。混乱の中でこそ、世の中が変わった。

社会的大変革とは、いくら議論しても平常では起こらない。何かの社会的大混乱が起きたときに、ドサクサに紛れて一気に若者の力で変革の波が巻き起こる。

では9月始業は、そこまで社会変革を伴う大混乱だろうか?

年末には除夜の鐘が鳴り、正月は正月だし、歳時記が変わるわけではない。4月に会計年度が始まるという風習だけが問題だ。では4月会計年度は何時から始まったのか?

財政法第11条に「国の会計年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終るものとする。」と規定されている。また、地方公共団体の会計年度は、地方自治法第208条第1項に「普通地方公共団体の会計年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わるものとする。」と規定されている。

この4月会計年度は、明治17年から始まり、今日まで続いている。

では4月が新年度になった理由は何か?

<明治17年の変更は、当時の軍事費の増大による厳しい財政状況に起因して、財政赤字の穴埋めの必要性から、明治18年度の酒造税を明治17年度に繰り入れしてしまったことから、この状況を改善するために、明治19年度より酒造税の納期(第1期が4月)に合わせて年度変更し、帳尻あわせするほかに方法がないことによる。>

とされている。それほど深い動機でもなく、新学期をそこに合わせる歴史的な意義や必然も見当たらない。たまたまサクラが咲く時期だっただけの話である。

こんな取るに足りない理由で、新年度開始の慣習に囚われることはない。

今、生きている、今が青春の子供たちの失われた時間をリセットすることの方が優先順位は高いのではないか?

そのために社会的混乱が起こっても、コロナ以上に取り返しのつかない大混乱にはならない。たかが税法の問題ではないのか。

黒川は【検察官適格審査会】にかけるべし

テンピン。マージャンは、賭博行為に当たらないと安倍晋三が閣議決定した。その上で、法務省から上申された黒川の訓告処分と辞表を受理することを内閣閣議で承認した。まだ来ないアベノマスクと10万円給付に比べ、電光石火の早業だ。桜を見る会の名簿焼却処分と云い、安倍政権の事務処理能力の高さには驚くしかない。

この身内に軽い処分を決めたのは、検事総長だと田崎史郎は声高に指弾し、安倍晋三と内閣の責任ではないとマスコミで吹聴しまくっている。

全くもっておかしな話である。

黒川の地位はナンバー2の検事長である。この職務は、【承認官】と呼ばれ、国務大臣並みの特別職である。【承認官】は、戦前は【勅任官】と呼ばれたが,現行憲法下では内閣の助言と承認の上で、天皇の御名御璽をもって、天皇から直々に任命される。この職務は、国務大臣・副大臣・最高裁判事・宮内庁長官・侍従長・特命全権大使など、人事権は総理大臣が握っている。

故に、【承認官】の人事・処罰は、いくら上司の検事総長であっても勝手に決定する権限などない。むろん組織上は上司に当たる法務大臣も決裁権限はない。人事、処罰の権限は、総理大臣・安倍晋三にあり、閣議決定をもって承認されることになる。

黒川検事長の処分案は、法務省大臣官房人事課が作成し、法務大臣が承認した上で、内閣府に上申する。大臣官房人事課は検事総長の意見も聞くだろうが、国家公務員の処分規定の前例に照らし判断するはずだ。そして内閣総理大臣の了承を得て閣議決定で確定するのがプロセスである。国民の代表者たる大臣は官僚の案を鵜呑みにして判を押すロボットではない。決裁権限がある。判を押した以上は、上司としての全責任がある。部下の官僚の責任に転嫁するなら大臣などいらない。田崎史郎は、政治の仕組みを知っているのか?モウロクジジイの腐った政治記者。アホだねこの男は・・・・。

 

ところで「、この懲戒プロセスは一般の公務員の場合であって、検事総長、次長検事及び検事長については、【検察官適格審査会】の議決及び法務大臣の勧告を経なければならない規定がある。

つまり、森法務大臣は、黒川から辞表が出された段階で、【検察官適格審査会】を請求し、黒川の任免の審議を委託し、懲戒判断の議決が不可欠だと若狭弁護士を始めに法曹関係者は、【検察官適格審査会】にかけるべきだと指摘する。

今回の黒川の訓告処分は、検察庁法23条に照らせば、明らかに脱法行為である。法律違反の閣議決定は無効だから、やり直す必要がある。

田崎史郎は、安倍内閣の法律違反を指摘することなく、処分を決定したのは検事総長だと、ウソ・デタラメの流言飛語をバラまいている。検事総長には、検事長を処罰する権限はない。若狭の言う通り、法務省大臣官房人事課である。

安倍晋三は、全ての責任は自分にあると言いながら、訓告処分案は検事総長から上がったものだと言い訳していた。安倍はデクの坊か、それとも田んぼの案山子か?ハンコを押すだけのロボットなら、ホンダのASIMO君に任せるがいい。問題は、安倍晋三の善悪の判断能力にある。

今回のコロナ特別警戒宣言の中での密室の麻雀賭博に、国民は呆れるよりも、厳しい処分が相応しいと思っている。その声に応えるのが総理の役割ではないのか。。

まともな国民の代表者たる政治家が大臣なら、黒川の辞表をいったんは預かり、法務省官房付きで、【検察官適格審査会】の判断が出るまで処分を保留するのが筋というものだし、検察庁法にそう書いてある。

なぜ安倍晋三と森法務大臣は、法に従って【検察官適格審査会】を要請することができたのに、なぜしなかったのか?法務大臣として職務怠慢ではないのか?

野党もマスコミ、も、国民に替わり、厳しくその理由を追及してほしい。立憲民主党の枝野幸男君は、同窓同級生の森法務大臣を追及するのはやりにくいだろうが、同じ司法に携わる弁護士として、糺すべきは厳しく迫っていただきたい。

間違っても、田崎史郎のごとく、安倍政権のポチに成り下がり、捏造情報を垂れ流さないでほしい。

コロナのドサクサに紛れ、慌てて真実を闇に葬る安倍晋三の悪だくみを許してはならない。

参考 検察庁法

15条 

検事総長、次長検事及び各検事長は一級とし、その任免は、内閣が行い、天皇が、これを認証する。

23条 

検察官が心身の故障、職務上の非能率その他の事由に因りその職務を執るに適しないときは、検事総長、次長検事及び検事長については、検察官適格審査会の議決及び法務大臣の勧告を経て、検事及び副検事については、検察官適格審査会の議決を経て、その官を免ずることができる。

25条 

検察官は、前三条の場合を除いては、その意思に反して、その官を失い、職務を停止され、又は俸給を減額されることはない。但し、懲戒処分による場合は、この限りでない。

 

黒川の手帳 その4 まだ幕は閉じない

賭博常習犯の黒川検事長が、もっとも軽い訓告処分で任意辞職する。これで約7千万円の退職金と、退職後は弁護士として大企業の顧問弁護士となり、悠々自適の老後の目途が立った。上級国民はうらやましい人生だ。

黒川君は、安倍政権の守護神となり、モリカケ桜を闇に葬った最大の功労者である。温情ある処分は当然だろう。これにて一件落着。臭いものにはフタで、公務員定年延長法案も廃案にするという。

だがそれで、世論は収まるだろうか?

安倍晋三の天敵・週刊文春は鉾を納めるだろうか?

今回の麻雀賭博を文春に密告したのは、サンケイ新聞の関係者だと、わざわざ記事に明記している。情報源を秘匿するのが報道の原則だが、文春はわざとこのタブーを破って情報源を明かしている。これは文春の第二幕の布石なのだ。密告者の意図は何か?

 

【賭博よりも収賄罪か】

一番混乱しているのは、サンケイ新聞だろう。雀卓を囲んだ記者が自ら密告するとは考えにくい。黒川がこの3人の記者とジャン友なのは、産経新聞社会部では皆が知る話だった。しかも毎月2・3回も定期的に深夜の社専用ハイヤーを事前予約し、それが長年続いていたのだ。検察番記者として、検察NO2の懐に深く入り込み、自宅で麻雀まで囲む仲となれば、部内でも一目置かれる存在だったに違いない。

常習化した黒川との賭け麻雀は、サンケイ新聞公認なのは間違いない。

場所は、記者の都心自宅マンションだというが、1LDKの単身者用である。この記者は独身者だったのか?果たしてそこに住んでいたのか?そこが怪しい。

人目をはばかる接待専用目的で、サンケイが賃借し。記者に貸与していた秘密部屋ではないだろうか?博打好きの黒川に取り入る為なら、これくらいの取材投資は安いものだ。

もし、黒川が自由に使える専用の接待部屋だとすれば、利益供与だから収賄罪の可能性が生じる。

刑法1971項】

公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、5年以下の懲役に処される(刑法1971

まず、検察庁は、常習とばくが行われていたマンションが、実際に住居として使用されていたのかどうか調査すべきだろう。文春も、第二弾で実態を暴露するのではないか。

今回の法務省の訓告処分は、あまりにも軽すぎる。現行犯の賭博で立件出来ないとしても、収賄罪の方が重い罪だ。サンケイと検察の癒着の黒い霧の実態を正義の文春が暴くのを期待する。

 

次に文春にトバク麻雀を密告した動機は何だろうか?

【権力闘争】

文春は、そこにも第二・第三の告発を行うと私は期待している。

密告の動機は、単なる正義感か?・・・どうもそこがきな臭い。

この記事が掲載されれば、黒川の失脚は間違いない。そうなると誰が得をするか?

➀次の検事総長の競争相手を有利にするための動機

②黒川に連座して安倍晋三の求心が落ち、失脚することを狙った動機。

➀は検察庁内の権力闘争、②は自民党内の権力闘争である。

いずれにしても、産経新聞は自民党の御用新聞的色彩が強いから、黒川失脚を利用した自民党内の権力闘争が密告の動機ではないだろうか?

総理周辺と自民党には、「黒川氏の任命責任は検察側にある」として、稲田伸夫検事総長の責任に転嫁し始めた。黒川の定年延長は、安倍晋三ではなく、検察庁からの要望だから、任命責任は稲田伸夫検事総長にあるというこじつけ話だ。

政治家の閣議決定で黒川を定年延長させながら、責任転嫁するのは安倍晋三の得意技だが、あきれ返る醜態ぶりである。

こんなに…軽い処分で黒革の手帳を終わらせては面白くない。週刊文春に盛大なアンコールを送り、暗黒の幕を閉じさせないように頑張ってほしい。

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