臨機応変・柔軟な対応とは
新型コロナの水際作戦に失敗した日本。初動の後手後手を厳しく批判された安倍晋三は、唐突にも政治家が先頭に立つとばかりに、全国一律の学校閉鎖を要請した。
ところが、これがまた批難ごうごうで、学校閉鎖に伴う様々な副作用への対応策をパッケージで示さないから現場は大混乱である。
小学生高学年以上はまだしも、低学年を抱えた共働き家庭・母子家庭では、子供の面倒を見るために休まざるをえない。安倍は国会で、「有給休暇を取りやすいよう対応してくださいと(企業に)お願いする」と答えた。これが国民の反感をさらに買うことになったが、お坊ちゃまの安倍に国民が怒るわけが理解できない。日ごろから大企業と正規労働者しか頭にないからだろう。
巷は、「有給休暇は労働者が自分の都合で休みたいときに使うもんだ」「有給休暇は各々が使いたい時に使うもの」「有給休暇の意味知ってますか?」「なぜ首相が有休の使い方を指示?」「誰か有給休暇の意味教えてあげて」「有給休暇ではない 休業手当だ」「休業補償が出るという話ならばわかるが」「特別休暇扱いになるのは当たり前だと思う」と大炎上である。
有休を使って休める人は恵まれている。母子家庭の多くはパート従業員で、日給月給だから休めば生活が成り立たなくなる。また介護医療施設では、学校閉鎖で、二割ほどの看護婦・介護士が出勤できなくなり、病院・施設運営に支障をきたすという。
こういった学校閉鎖に伴う副作用対策が安倍の口から全く示されなかった。
挙句の果てに、具体的な対応は各自治体・学校が臨機応変・柔軟に対応してくれとあなた任せの丸投げに出た。なんなんだ・・・・口から出まかせ、思いつきか?
同情するより、カネをくれ!!!
国難を乗り切るために一斉閉鎖要請するのだから、国家が休業補償するのが当たり前じゃないか。それをこれからノンビリ検討するだとノタマう。折から来年度予算が国会で審議されている。本当に安倍晋三に緊急事態の危機意識があるなら、一部の予算を組み替え休業補償・疾病対策に回すべきではないか?臨機応変に対応すべきは、緊急事態の国家なのだ。
新型コロナ対策は、国家存亡の国防危機だとすれば、防衛費の予算組み換えを直ちに行うのが、臨機応変・柔軟な対応というものだ。トランプのご機嫌伺いのための戦闘機購入・イージスアショアの延期だけで数千億から1兆円規模のカネは捻出できる。
ところが安倍は、国民は外出を控え、各家庭の防空壕に隠れ、新型ウイルスの攻撃から逃げろ。その間は、各自、草の根を齧ってでも飢えを凌げ…と言わんばかりの大本営発表である。
中國は国内対策で手いっぱいで、日本列島に攻め込む気配などない。北朝鮮もしかり。であれば・・・トランプにゴマするための軍事拡大より、コロナ対策に予算を回すのが正解ではないのか?トランプだって、日本が大混乱に陥り、アメリカに飛び火されるよりも、コロナの沈静化を望むはずだ。