団塊の来し方行く末

昭和22年団塊世代。 緑内障が進行し、誤字脱字・誤変換が多いブログですが、ご容赦ください。 オーディオ好きが高じて、定年後に音楽喫茶を開店して11年です。 ジャズ・オーディオ雑誌にも何度か掲載された音の良い隠れジャズ喫茶でしたが 2020.3月に閉店しました。長年のご愛顧に感謝申し上げます。

2018年12月

 平成30年の締め言葉
 
年の終わりは、感謝の言葉で締めたいものだが・・・・。
有難いと言えば、北朝鮮との交戦の危機が表面上は回避されたことだろうか。
平昌オリンピックが終われば、米軍の一斉攻撃が始まると、昨年の今頃は本気で心配していた。だが、五輪を契機に、一気に雪解けムードとなり、金正恩とトランプの会談まで行なわれた。しかし核兵器の放棄は一向に進まず、金正恩は大国のリーダーになったかのように有頂天である。アメリカの堪忍袋の緒が切れないか心配になる。
 
南北朝鮮の緊張緩和は隣国としてありがたい事だが、日韓関係は、戦後最悪と言っていいくらいギクシャクしている。日本が悪化させているわけでもないが、相手が嫌悪感むき出しにすれば、こっちだって好きにはなれない。
いつまでも前世代の日韓併合時代を蒸し返されたって、戦後生まれの我々には当惑するしかない。アメリカが仲裁に立って仲良くしろって言っても、相手がその気がないのだから無理というものだ。
韓国は日本の歴史認識が原因だというが、変えたところで、韓国の恨みの感情は消えそうもない。元号が代って、天皇が代ろうが、韓国人は未来志向に転換しないだろう。
安倍晋三は、南北雪解けムードに乗じて、文とトランプにオンブにダッコで拉致問題の解決を頼んだが、金正恩は終わった話だと歯牙にもかけない。隣接する朝鮮半島の外交に関しては、安倍の朝鮮半島外交は、無為無策のまま今年も終わった。
 
米中貿易戦争のおかげで、中国は戦略的に日本に秋波を送るだろうが、衣の下の鎧は隠しおおせもない。
米中の対立が深まるほど、防波堤としての日本の地理的価値は高まり、トランプも中国ほどには日本を追い込まないだろう。
もし追い込むなら、反米感情が高まり、日米安保にも影が差す。
とは言え、アメリカン・ファーストのトランプだから先は読めない。
アメリカに風が吹けば日本は儲かるが、アメリカがクシャミすれば日本は風邪を引く。年末になり株価は急落、円は急騰している。
安倍晋三がアホノミクスを豪語しようが、日本の経済はアメリカ次第だ。
 
ロシアとの北方4島返還は、総論賛成・各論反対で進むとは思えない。ロシアは第二次大戦の結果、円満に4島は日本から割譲されたものだと主張し、返還する気など全くないのが本音である。欲しいのは日本のカネだけなのだ。
安倍とプーチンと比べれば、月とスッポンくらいにオツムの程度が違う。いくら交渉を重ねても、勝ち目はない。

安倍が先頭に立って売り込んだイギリスの原子力発電は、賢明なる日立が撤退を決めた。このまま安倍の顔を立てて進めていたら、東芝に次いで日立も破綻し、日本の重電業は壊滅していた。
安倍が頻繁に外遊を重ねても、何の成果も得られなかった。
 
内政に目を転じれば、安倍と自民党の宿願だった憲法改正は来年に先送りされた。
立憲民主党の枝野代表が指摘するように、
「自衛隊を明記するなんて論外。そもそも憲法が取り上げられること自体が間違っている。憲法を変えたからって、少子高齢化対策にもならないし、経済が良くなるわけでもない。日本の安全保障力が高まるわけでもない。憲法はいま急いで取り上げられなければならない理由はないし、他にやらないといけていことが山ほどある」
に尽きるだろう。
 
だいたいが、平和で戦争に巻き込まれない日本にすることが、政治家の最大の役割である。海外に軍隊を派兵するために、自衛隊を正式な軍隊だと国内外に大宣伝したい。軍隊は、自民党のオモチャの兵隊さんではないのだ。国民を護るための自衛隊でいいじゃないか。
国民生活よりも、憲法改正を最大政治課題に掲げる安倍晋三の頭は、狂っているとしか言いようがない。
 
今年を振り返れば、安倍晋三への不平不満で始まり、自民党総裁に再選され、再び首相の座を死守した安倍政権にウンザリさせられた。それで国民の政治離れは加速し、政治への無関心が政権基盤を盤石なものとする皮肉な結果となった。
沖縄の民意を無視し続ける傲慢な権力者。
来年こそ、猪突猛進、安倍晋三を政権から引きずり下ろす良き年と祈念し、今年のブログの締めにします。
今年一年の皆様のご愛読と、忌憚のないコメントに感謝いたします。では、みなさま、良いお年を・・・・。

平成は、未来に禍根を残して終わる
 
平成30年間で、日本を「幼稚にした政治家」は誰か─元議員、ベテラン政治記者ほか政治のプロ54人が選出したワースト10なるものが週刊ポスト14日号で発表された。(以下引用)

1位】鳩山由紀夫(71)/首相
「理念先行の『最低でも県外』発言で沖縄米軍基地の整理縮小を後退させた」(政治ジャーナリスト・藤本順一氏)
2位】安倍晋三64)/首相
「基礎的な教養に欠け、ネトウヨ的風潮に乗せられて日本政治の基盤を次々に破壊した」(ジャーナリスト・青木理氏)
3位】小池百合子(66)/東京都知事
「人気投票で都知事に当選し、都知事なのに国政の舵取りをしようとした」(政治評論家・小林吉弥氏)
4位】小泉純一郎76)/首相

「出世欲だけの小泉チルドレンを大量に生んだ」(元参院議員・筆坂秀世氏)
「二者択一で政治をゲーム化した」(元参院議員・脇雅史氏)

5位】野田佳彦61)/首相
「消費増税をする政治家が歴史に名を残すと勘違いして暴走し、民主党を壊滅に導いた」(元経産官僚・古賀茂明氏)
6位】菅直人(72)/首相
「首相経験者にもかかわらず、『何でも反対』の無責任な野党体質を現在も保持している希有な政治家」(ジャーナリスト・佐々木俊尚氏)
7位】小沢一郎76)/自由党代表
「平成期の主な政変で仕掛け人となりながら、その成果を国民に還元する術を持ち合わせなかった」(毎日新聞特別顧問・松田喬和氏)
8位】麻生太郎78)/首相
「政治家の言葉の大切さを理解せず、自分流を通しているだけ。自民党を下野させた」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)
9位】田中真紀子(74)/外務大臣

「ワイドショーを観る主婦の感覚を政治に持ち込んだ」(佐々木氏)
「官僚を使用人と勘違い」(ジャーナリスト・長谷川幸洋氏)

10位】稲田朋美(59)/防衛大臣
「自衛隊という組織の掌握が全くできていないことを示し、文民統制を形骸化させた」(元参院議員・江田五月氏)
 
政治家の質の観点では、【1位】鳩山由紀夫、【2位】安倍晋三には異論はない。【8位】麻生太郎78)だけが腑に落ちない。
平成の政治家の3バカ大将を選ぶとすれば、鳩山由紀夫、安倍晋三、麻生太郎は突出し、他の追従を許さない。日本の政治史から永久追放したい人物である。
小池百合子と小泉純一郎は、大衆を引き寄せる政治的魔術に優れ、その風を受けて大量のチルドレンを産んだ。だがそれは批判に当たらない。政治は数の力であり、都民も国民も旧来の政治に鉄槌を下すために、有象無象が入り混じるチルドレン(政治のアマチア)を都政や国政に送り込んだ。小池百合子と小泉純一郎に力を与えるためである。その結果、自民党の長老連中が大挙して落選、引退を余儀なくされた。政治に新風を巻き起こした功績は大きい。
政治を幼稚化させたというより、政治に嫌気を覚える無党派層を一時的にでも政治への関心を取り戻させた功績を評価すべきだ。
 
平成の3バカ大将に続いて、悪評の刻印を押すとすれば、7位】小沢一郎である。
政党を造っては壊し、解党した際の政党助成金をネコババして知らん顔だ。政治家ではなく、典型的な政治屋である。野党ヅラするが、田中角栄直伝の根っからの自民党本流・金権政治家である。
野田・菅直人については、野党批難のレッテル貼に思えてならない。自公のような国家主義・権力者を目指す政治家ではなく、もともと市民政治家から政権を担うトップに担がれた政治家だ。従来の権力者の尺度を当てはめれば、幼稚と云われても、それが市民政治の在り方だから批判はお角違いだ。
9位】田中真紀子は、おもろいオバチャンで「官僚を使用人と勘違い」したかもしれないが、オバチャンなりの政治主導を貫いた。
10位】稲田朋美は、根暗で組織を掌握できないばかりか、官僚からバカにされていた。稲田を将来の女性首相候補に推す安倍晋三は、人材を見抜く目がないことを証明した。その意味の功績を評価しよう。
 
平成の30年を振り返ると、まともな政治家が不在で、政治が停滞し、国民の政治離れが進行した。
小選挙区制度と、低投票率のおかげで、国民の30%強の支持率しかない自民党が、国会議席の3分の2近くの圧倒的多数を占めるようになってしまった。
その結果、国会軽視の強行採決で議論もなく、でっち上げの根拠のない法律でも、権力者の意のままに成立するようになってしまった。平成は国民不在の政治の時代だった。
 
このツケは、生まれながらに800万円を超える負債を担う子供たちにタレ流しにされた。来年4月からどんな年号になるかはわからぬが、次の時代から平成を評価すれば、負債を背負わされた<恨みの時代>としか言いようがない。
こんな政治不在、政治不信を一掃するためには、立憲民主党に国民が力を貸し、育てなければほかに方法がないようだ。枝野幸男君を叱咤激励し、まともな政治家に育てるのも国民の役割である。

陛下85歳。謹んでご祝福申し上げます
天皇陛下85歳の誕生日のお言葉をテレビで拝見する。
陛下が歩まれた戦後史を、時には涙声で振り返るお言葉には、襟を糺さずにはいられなかった。
 
私は今上天皇を少し誤解していたようだ。
象徴天皇に与えられた御公務とは、憲法に記載されている国事行為のみの役割に限定すべきだと理解していた。つまりそれ以外は、天皇の私的行為で、公的行事という法の定めがないからだ。
その理由は、戦争中に軍部と権力に利用された<神国日本の現人神=神聖なる天皇>を全否定し、天皇主権から国民主権へと天地がひっくり返る如くに、国の掟(憲法)が転換したからである。
 
国体(天皇主権)の護持が絶対命題だった当時の日本政府と、全否定するマッカーサー進駐軍の間の駆け引きで、憲法改正は膠着していた。
しかし折からの朝鮮動乱・東西冷戦を受けて、日本はアメリカの防波堤の役割を戦略的に担わせることが重要視された。日本の赤化(共産主義化)を防止し、日本の国情を安定化させることが、強引に天皇制を廃止させることより優先された。
政治的な妥協の産物として<天皇の人間宣言>が行なわれ、憲法に<象徴天皇制>が盛り込まれることになる。
 
象徴天皇とは何なのか?
人間宣言されたが、天皇は一国民ではない。国民としての権利をはく奪され、限定的な国事行為のみを行う囚われ人が憲法における天皇である。天皇の地位の殺生与奪の権利は国民の総意が握っている。
天皇家の戦後史は、具体的に明記されていない<象徴天皇>を<公務>を通じて具現化し、国民に納得させるための苦悩の歴史だった。
昭和天皇から受け継がれる国体参加、植樹祭など恒例行事のほかに戦没者慰霊、被災地見舞いなどの国内外の「旅」を、今上天皇は、忠実に実行することで国家・国民の象徴天皇の役割が果たせられると誠心誠意お勤めになられた。
今上天皇のすばらしさは、これらの行為を<公的>とか<公務>と呼ばず、<旅>と表現されたことである。それは国家ら押しつけられて与えられた役割ではなく、天皇としての道筋を自らの御意志でお示しになる人生行路だった。
国民が安心して平和に暮らせる世の中を、日々祈り、災害があれば励ましの巡行の旅に出る。陛下は、自分の御代に日本に戦争がなく国民が平和に暮らせたことが何よりうれしいと述べられた。
その旅の道は、結婚60年、民間か嫁がれた美智子皇后の理解のもとで支えられ、その労に陛下は涙して感謝されていた。
皇室の歴史の中で比較すれば、美智子さまは、奈良時代の聖武天皇の皇后となられた光明皇后と並ぶ聡明な皇后として歴史に刻まれるだろう。
民間出の美智子皇后とのご結婚は、悠久の皇室の歴史で初めてだった。自由な国民の地位を捨て、<象徴天皇>となる憲法の囚われ人の皇太子に嫁ぐ。美智子さまの結婚後60年の歩みは、皇室を国民の身近な存在に位置付け、<象徴天皇>の公的行為(憲法的には私的皇室行事、天皇には旅)を定着させる最大の功績をお勤めになられた。

陛下は、「皇后が、私の人生の旅に加わり、60年という長い年月、皇室と国民の双方への献身を、真心を持って果たしてきたことを、心から労(ねぎら)いたく思います」と涙を堪えて述べられた。
陛下は、身を律し、おごることなく、国民への奉仕を旨とし、85歳で譲位されるまで、日々精進努力の旅を重ねてこられた。
有史以来、日本に存在し、世界最古の王室。それが日本の天皇制である。戦後、新たに与えられた象徴天皇という役割は如何にあるべきか?国民の信託に答える術はないか?毎日が国民の監視の目に晒されながら生きる宿命を負わされていた。
国民の分際で、貴方はよくやった。などと軽々しく口に出して誉め讃えることはできないが、<象徴天皇>の答えをお示しになられた陛下に、素直に感謝の誠を捧げたい。
譲位後は、ゆっくりと体をお休めになり、自由な余生をお楽しみいただきたいと願っています。

国際捕鯨委員会(IWC)から脱退は是か?

安倍政権は、国際捕鯨委員会(IWC)から脱退すると決めた。
私が即座に思い浮かべたのは、トランプのパリ協定(脱炭素化社会に向けての国際協定)からの脱退である。
自国に不利なら国際協定から離脱する、力ずくで譲歩を迫る。アメリカのように大国の腕力むき出しの外交を歓迎する国はあるだろうか?
 
確かにシーシェパードのような過激な反捕鯨団体の行動を見ると、もはや話し合いで妥協の余地もなく、国際捕鯨委員会に加入していてもらちが明かない。どこまで行っても平行線である。それに加えて、鯨を食用にしない国が圧倒的で、商業捕鯨の道は閉ざされたままである。
捕鯨国は、日本とノルウエーくらいのもので、捕獲数はそれぞれ200頭くらいまでに減少している。食文化としての捕鯨は、世界からほぼ消滅したと言ってもよい。
それなのになぜ自公政権は、商業捕鯨に拘るのだろう?
私には、意地を張ってまで国際協議の場から脱退しなければならない重要問題とは思えない。
 
純粋に地球自然資源環境の保全を目的とするなら、日本は脱退を思いとどまり、調査捕鯨の重要性を訴え続けるべきだろう。
 
海洋資源に関しては、マグロ・ウナギだけはなく、最近はサンマやサバ、イカ・カニなどの乱獲で、日本海域に回遊する前に中国・韓国・台湾・北朝鮮・ロシアが根こそぎ持っていかれる現象が起きている。
こういった海洋資源保護は、面倒でも科学的に資源捕獲量を決めて、各国がシェアーする協定を結ぶしかない。
海洋資源大国の日本は、率先して国際ルール作りに参画し、リーダシップを取る国家になってほしいものだ。
その意味で、国際捕鯨委員会が資源保護を離れた神学論争から鯨擁護を唱えたとしても、粘り強く科学的な観点から調査捕鯨を継続し、捕獲量確保を行うのが正論としか私には思えない。
 
話しが通じないからと、ケツをまくって出てゆくなんて、まるで子供のケンカである。
商業捕鯨が禁止されてから久しい。鯨が手軽に入試出来なくなって、庶民は鯨の味を忘れてしまった。我が家はクジラのベーコンの味が忘れられなくて、時々買うが、捕鯨の量を拡大しても、鯨肉を食べるかどうか自信はない。牛・豚・鶏肉がメインだろう。
 
IWCを脱退してまでも商業捕鯨を再開するメリットより、日本は都合の悪い時は国際会議から脱退する国家だと、悪いレッテルを貼られるデメリットの方が大きくはないか。
 
安倍晋三は、原発の売り込みもそうだが、企業の私益優先で、真の国益(国民の利益)は頭にないようだ。原発だとか、鯨だとか、かつての産業構造にしがみつく古くって頭の固い安倍政権の産業政策には付き合い切れない。
世の中の趨勢は、脱炭素・脱原発であり、地球環境資源の保護保全にある。
地球の恩恵を共有する人類は、国家や民族を超えて、平等に分かち合うためのルールを作り、従うことが求められる。どんな事情であれ、話し合いの場を離脱してはならない。

地域環境の保護保全

人間は、エゴイズムの塊。
アメリカン。ファーストのトランプなんて最たるものだし、EU離脱のイギリスだって同じようなものだ。<和をもって貴しとなす>と聖徳太子は、エゴで、いがみ合う人間を諭している。
 
辺野古基地建設反対の地元・沖縄県民の総意を無視する安倍政権は、最悪の権力者である。民主主義国家の権力者とは、国民(市民)の総意に沿って権力を執行する最高責任者に過ぎないのだ。
沖縄の総意は、基地負担を沖縄だけにしわ寄せするな。負担を減らせ。ということを権力者に要求している。
沖縄の基地縮小こそが日本政府に付託された課題であり、国民の付託を受けた権力者は、粛々と国民の総意に沿った政策を実行する義務が生じる。
普天間を辺野古に移すことでは、課題の解決にならない。
 
日本の防衛・安全能力を考えた場合、普天間を返還させ、米軍の訓練基地をグァムなどの国外に移転しても問題ないのではないか?
沖縄県民は、日米安保条約に反対しているわけじゃない。海兵隊の沖縄からの全面撤退を云ってるわけでもない。ただ、沖縄の基地負担を現状よりも減らして欲しいと切実に願っているのだ。
安倍がトランプとの蜜月ぶりを誇示するなら、普天返還・代替基地はつくらない方向で交渉してはどうなのか?アメリカに尻尾を振って近づくだけが外交ではないのだ。
 
ところで、港区では南青山の一等地に、DV被害者や非行少年の児童保護施設を建設する計画に対し、地域のブランド価値が毀損されると周辺住民が大反対している。
区の説明では、<4階建てで、1階には「子ども家庭支援センター」、23階には児童相談所4階には母子生活支援施設が入る。虐待を受けている児童やDV被害者が相談したり、一時的に入所したりできる。14歳未満で法に違反した「触法少年」が入所する可能性もある。>そうだ。
反対する住民の声は、<エゴ>そのものだ。価値が
エゴを通したいのなら、国立市のように、<文教都市宣言>をし、指定地域にはパチンコ屋・遊興施設・キャバレー・宿泊施設などの迷惑施設の建設を条例で阻止すれ良い。
例えば<青山ブランド保護宣言>による迷惑施設不許可条例案を港区議会に上程し、住民の賛否を問えばいい。それがルールではないのか。
 
だが国立市で、「子ども家庭支援センター」のような計画があれば、市民は反対しないだろう。それで国立のブランドが落ちるとは思えないし、むしろ子育て支援に熱心な地域で、ますます文教都市のブランド価値が上がるように思う。
嘗ては、都立立川高校(旧制府立二中)は、都立国立高校よりはるかに難関高校だった。だが今や国立高校は日比谷・西に並ぶ名門難関高校になっている。国立第三小学校・国立一中・都立国立高校・一橋大学は、徒歩10分圏内で、国立市のブランドイメージの源泉となっている。
地域ブランドを育てるのは地域住民の力である。南青山の反対する住民は、日ごろから街づくり・地域活動に参加しているのだろうか?子育て支援を拒絶する理由が理解できない。
 
私は地域のエゴを通すことに反対しない。
するならするで、沖縄や国立市のように、地域住民の総意をまとめなければ行政は動かない。
だが、地域住民の総意が示されているのに、聞く耳を持たない安倍晋三と自民党のような存在は、国民の敵である。
次回の参院選で自公政権に、鉄槌を下すこと。それには立憲民主党に頑張ってもらわねばなるまい。公明や維新に入れることは、安倍政権を助けるだけで、国民のためにならない。国民民主には気の毒だが、解党して立憲に拾ってもらうしかないだろう。

 野党共闘はなるか?

野党共闘と云っても、参院選で、立憲と国民が候補者を一本化できるかどうかである。一本化しなければ自公に対抗できず、共倒れに終わるのは明らかだ。
とは言え、一本化しても当選後は、どちらの党に籍を置くのか、それぞれの候補が色分けされているから調整は難航している。参議院では、非拘束名簿式の比例代表もあり、党派を超えた比例代表はありえない。同盟の推す組織代表の調整はすんなりゆくだろうが、さりとて今の労働組合の組織票は、ないよりましだが当てにならない。
 
例えば、京都選挙区(改選数2)である。
京都は、立憲民主党幹事長・府連会長を務める福山哲郎のおひざ元、対する国民民主党は、今やちゃっかりと国民民主党の府連会長に納まっている前原誠司のおひざ元である。
立憲は、レズビアンを公表し、LGBT支援に取り組む増原裕子(ひろこ)(40)を擁立する方針を固めた、対する国民民主は、前原の元秘書、斎藤アレックス(33)の擁立を決めた。
ここでは、組織よりも京都市民の支持次第である。京都は革新支持者が多い土地柄だから、野党をぶち壊し、小池百合子に走った前原誠司への反感が強いのではないだろうか?共産党が独自候補を出さず、立憲の増原裕子を推薦するようなら大勢は決まりだ。
京都は、野党の盟主が立憲なのか、国民民主なのかの決戦場となるだろう。
 
滋賀選挙区(改選数1)では、立憲は、野党統一候補として前衆院議員の田島一成(56)を擁立する方針を決めた。対する国民は、前県知事の嘉田由紀子(68)を推している。
立憲の枝野代表は、「国会での野党5党1会派がそれぞれの立場から応援しようという構図をつくるには、あまりにも(嘉田氏が)右往左往した経緯がある。幅広い支持は得られない」と、嘉田の統一候補には反対だ。自民党現職の二之湯武史(41)も立候補を表明しているから野党分裂では共倒れは必至だろう。
私自身、滋賀に関係ないが、嘉田由紀子の揺れ動く政治姿勢は枝野が指摘するように理解しがたいところがある。
 
国民民主党の連中は、隠れ自民党に過ぎない、と私は思っている。
自民党が推してくれるなら、喜んで鞍替えしたいのが本音だろう。すなわち自民党と明確な対抗軸が打ち出せないから、支持率が1%未満に低迷したままなのだ。
 
衆議院では、無党派の会の元民進党重鎮12人が立憲民主党入党を表明している。政策能力も高く、行政官僚の動かし方も心得ている。政権交代を期待させる野党は立憲民主党に絞られた。
 
来年の参院選挙は、よほど国民が覚醒しない限り自民が圧勝するだろう。
比例で国民の惨敗は間違いなく復活当選も期待できない。再選を目指す国民の議員は、よほど自力がない限り、立憲への鞍替えしか選択肢はない。
参院選後、国民民主党は解党に追い込まれると私は見ている。一強多弱の政局を打破するのは容易ではない。立憲民主党よ、頑張ってくれ。

枝野幸男君、男の度量を見せるべし!!

 
無所属の会の岡田代表は、会派として立憲民主党との合流を模索したが断念した。
立憲民主党・枝野代表は、個人として個別に合流することは<懐深く考慮する>と述べ。たが、会派の合流を拒否している。
 
無所属の会の13名は、岡田代表のほか、安住淳、江田憲司、金子恵美菊田真紀子黒岩宇洋篠原孝中川正春野田佳彦、原口一博、平野博文広田一、福田昭夫である。
今後は個人として、立憲民主党へ入党することになる。政治家としての意地もあるだろうが、野党一本化に向けて是非とも立憲民主党に合流していただきたいと願う。
 
13人の政策は、おおむね立憲民主党と齟齬はなく、またそれぞれの選挙基盤もしっかりしていて、キャリアも人物も好感が持てる。
立憲民主党私設応援団の私から見て、排除する理由は全く見当たらない。
 
前原誠司が小池百合子に騙されて結党した希望の党の挫折は、<排除の論理>だった。
排除の基準となった踏み絵は、小池百合子の本質が日本会議であるように、<非共産><親右派自民党>を鮮明にすることにあった。
立憲民主党に望むことは、同じ轍を踏まないことだ。
 
野党第一党として、政権交代可能な政党を目指すには、政権を担える有能な人材確保が急務だ。
人材基盤を強化する意味で、ここは頭を下げてでも、無所属の会の13名の入党勧誘を進んで行うべきではないか。政治は数が揃わねば戦いにならない。
枝野君。ここはカラオケを歌ってる場合じゃないゼ。君の度量の大きさを見せる時である。
 
ところで、<非共産>を旗印に、共産党を排除して野党結集を呼びかけることに意味があるのだろうか?
私には、思考停止した右翼の<赤狩り>と同じに思えるのだ。
 
云うまでもなく、共産主義は、マルクス・エンゲルスが1847年に執筆した『共産党宣言(共産主義者宣言)』が土台となっている。
内容を簡略すれば<資本主義社会は、ブルジョワジー(資本家階級)とプロレタリアート(労働者階級)の階級対立だと定義づけ、ブルジョワ的所有を廃止するためのプロレタリアートによる権力奪取を共産主義者の当面の目標と位置づけた。>
 
日本共産党も、究極的な未来像として、この夢を捨てていない。
だが武力革命路線を捨てて、日本国憲法の護持を旗印に、いつしかプロレタリアート(労働者階級)による権力を樹立し、労働者が主権を握る国家造りを目指しているようである。
 
天皇制を護持し、資本主義国家を堅持する自民党にとっては、労働者階級に権力を握られては困るのだ。なぜならスポンサーが大資本家(経団連など)の御用政治団体だからである。
共産党を危険団体とイメージ付けて排除し続けることは、スポンサーから与えられた使命(ミッション)である。
 
資本主義を、資本家と労働者の二項対立の図式に論理付けたマルクス・エンゲルスの分析は正しかった。
だがそれを権力闘争としたところで、いずれも権力を握れば腐敗が生じることは、ソ連の崩壊、中国の共産党革命の失敗で明らかになってしまった。
それどころか、却って言論統制が厳しくなり、自由が束縛される結果をもたらした。
これが日本の<赤狩り>意識の根底に共通する恐怖感として存在するのではないか。
 
長くなってしまったので、結論を急ごう。
立憲民主党の最大のスポンサーは、大企業労働者を組織化した<連合>である。共産党が言うところのプロレタリアートなのだが、実体は<御用組合>と化した<労働貴族>階級の組織である。
私もそのぬるま湯に浸かって、ぬくぬくと給料を頂いた一人だったので文句は言えない。
しかし、私は今の<連合>はあまりにも骨抜きな組織で、<労働貴族>の特権だけを護る組合(言い換えれば、大企業の小間使い)になってしまった、と感じている。一部の労働者の利益確保のために、下請け労働者や非正規は見捨てる・・などの。
 
だから、下請け企業の労働者、派遣労働者・非正規労働者・介護労働者・外国人労働者などの底辺の労働者が持つ社会的不満や矛盾を解消できないばかりか、労働格差拡大に<連合>も、加担してきたと思っている。
 
立憲民主党は、軸足を<連合>の御用政治団体に移せば,嘗ての日本社会党や社民党のように、国民から見捨てられ、消えてなくなるだろう。
幅広く市民政党として脱皮できなければ、政権を担える政党にはならないだろう。
幅広く被支配階級の国民支持を得る国民政党になるためには、底辺労働者に基盤を置く日本共産党との共闘も当然であり、<非共産>などとハナから排除してはいけない。
安全保障・自衛隊・天皇制の在り方には乖離があるが、同じ政党ではないのだから一致は出来ない。
一致する視点は、被支配階級の国民を救済することにある。
一隅を照らし、困っている国民を救うことを共通点として野党統一を期待している。
でなければ、自公には対抗できないからだ。

出入国管理法はなぜ現代の奴隷制か

私は、改正された出入国管理法は現代の奴隷制度だと断罪した。
それは、アメリカの奴隷制の成り立ちを辿れば、極めて相似しているからだ。

アメリカを開拓した初期の英国系白人たちは、低賃金の人手不足を補うために、アフリカ系黒人を年季奉公として低賃金・期間限定でアフリカから連れてきたのが奴隷制度の始まりだとされている。

その黒人が徐々に白人の私有財産として終生の奴隷化に進み、バージニア州では1650年代半ばに合法的に奴隷制度が認められるまでになってしまった。
これはアメリカ開拓史が、いわゆるWASP(White Anglo-Saxon Protestant)と呼ばれるエリート層を頂点とする人種差別が根底に潜んでいたからだ。
1640年代から1865まで、現在のアメリカ合衆国では合法的に400万人を超える黒人が奴隷化されていた。黒人の95%は南部に偏在し、南部の人口の3分の1にまでに達していた。これに対して北部の黒人の人口比率は1%にも過ぎなかった。

何故、南部にこれほどまで黒人奴隷が必要だったのか?それは南部の大規模綿花プランテーションを支える労働力が、黒人奴隷からの労働搾取に依存していたからである。
1865年に終結した南北戦争により奴隷制度は廃止され、南部の大規模綿花プランテーションは、コスト高となり利益を生まないものになってしまった。だが結果的に見れば、アメリカは奴隷解放により、急速に人手に頼らない農業の機械化が進み、20世紀になると綿花の生産量は大幅に拡大し、現在では少人数でもアメリカの大農場経営を可能とする主要農産物となっている。

では解放され、機械化で不必要となった黒人奴隷はどうなったのか?不動産を持たない下層階級から抜け出すことが出来ず、アフリカに戻ることもなく、働く場も失ってしまった。行き場を失って中心市街地は、黒人たちでスラム化したため、白人富裕層は郊外に逃げ出し、都市の治安の悪化を招いてしまった。

貧困から抜け出せない黒人労働者や農夫はWASPの土地所有者にとって危険な存在となった。南北戦争終結後に南部退役軍人により結成されたKKK(Ku Klux Klan)は、過激な黒人差別運動を展開し、罪もない黒人を迫害した。

以上のように、現在のアメリカが抱える苦悩は、奴隷として移民した黒人層やその後のヒスパニック系の不法移民が、貧困から抜け出せないことに起因する。貧困層は、資本家により、いつでも切り捨て可能な動産として扱われ、貧富の格差は固定化して広がるばかりとなった。貧困から生涯抜け出せない不満が鬱積する。これは形を変えた現代の奴隷制である。

では、日本の改正出入国管理法の目的は何なのか?
<低賃金の人手不足を、期間限定で海外から導入する。>、現代の<年季奉公>に尽きる。年季奉公と云えば、<おしん>や<野麦峠>を思い出す。貧困な海外からの出稼ぎ者に頼る国造り・・・これって正常ですか?アメリカの歴史では、奴隷制の始まりだった。

こうした低賃金の海外労働者が、今ではかなりの人数となって不法残留し、都市部の低賃金労働を支えている。今回の出入国管理法は、ただ単に期間限定・低賃金労働者の固定化と拡大を目的としたもので、少子高齢化や農業・零細工業の担い手不足の解決にはならない。一時しのぎの場当たり的政策で、問題の先送りだ。

アメリカの綿花栽培が、奴隷制廃止により、人手のかからない機械化に脱皮して成功したように、日本の農業も、零細工業も、最先端のAI技術を導入し、生産の効率化によるコストダウンを促進すべきである。AI産業も潤うし、先端工業の育成にも一石二鳥の政策ではないのか?それを後押しする政策こそ、いま緊急に国民は国に求めている

海外からの低賃金・期間限定労働者の受け入れ拡大は、ますます日本農業の近代化を遅らせ衰退させる愚策である。産業界においても安易に需給バランスで首が切れる低賃金の非正規雇用(派遣社員)に頼ることは、長期的に見れば競争力を失う原因となる。重要なのは、低賃金政策ではなく、産業革新である。

無論のことに、外国人労働者により低賃金が固定化されれば、日本人の貧困層・非正規労働者の賃金水準も上がらない。貧困から抜け出せず、結婚も出来ず、子供の教育費用も出せない。貧困層は固定化し、治安は悪化する。少子高齢化に歯止めはかからず、日本の生産力は落ちる一方である。

米国の抱える貧困格差の固定化と拡大に見られるように、改正出入国管理法による現代の奴隷移民政策により、日本でも将来に禍根を残す悪法となるだろう。
目先の低賃金労働力の確保しか頭にないボンクラ安倍政権と自民党。
こんな無能な輩に、いつまでも日本の国家経営を任せていいのだろうか?
日本国民よ。目覚めて欲しい。と願うばかりだ。

改正出入国管理法は天下の悪法
 
外国人労働者の受け入れを拡大する改正出入国管理法は、自民、公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決、成立した。
 
これは世界に恥ずべき天下の悪法である。
第一に、国際人権を無視した現代における奴隷制度であることだ。例えば、結婚の自由・移動の自由・職業選択の自由などの基本的自由権が制限されている。
第二に、参政権・生存権(社会保障)・教育権などの基本的社会権が、<外国人労働者>という定義の中で制約され、所得税を納めていても享受できない。
 
基本的人権が発生した根源は、言うまでもなく、フランス革命でもたらされた<人間と市民の権利の宣言>:Déclaration des Droitsde l'Homme et du Citoyen)である。
人間としての自由平等人民主権言論の自由所有権などの神聖なる権利を謳ったもので、人種・性別を超えて、生まれながらにして人間に与えられた平等な権利である。
 
日本を含む自由民主主義国家は、この人権思想を受け継いだ憲法を骨格として採用している。
つまり基本的人権の自由権と社会権は、日本国民のみならず、日本に在住する人間なら、平等に与えられる権利でなければならない。
 
人種や民族が違うからと言って、日本国内で働く同一労働の外国人に差別的労働条件を科すことで在住を認めるなどは、「世界人権宣言」に照らしても不当で、あってはならない悪法だと私は思う。
 
外国人労働者の受け入れ枠を設けることには、反対しない。
だが日本国の法律に抵触しない善良な外国人なら、受け入れる以上は、日本人と同等で平等な権利を保障し義務を課すのが日本国憲法の根本理念ではないだろうか。
 
アフリカの医療と伝道に生涯をささげたアルベルト・シュヴァイツァー博士は、<人類はみな兄弟>という名言を残した。
 
時あたかも、スエーデンでノーベル賞の授賞式が行われている。ノーベル賞は、人種・性別に関係なく人類に貢献した各分野の先駆者を顕彰する。日本人だからと言って差別するだろうか?
人権宣言は、一国の利益主義ではなく、あまねく平等で平和に暮らすために全人類に保障された理念である。
 
成立した改正出入国管理法は、日本人の日本人によるエゴイズム優先の法律で、不当に安く外国人労働者を奴隷の如く、日本人のために働かせる悪法である。
こんな悪法の下でブローカーに騙された外国人労働者は、帰国しても日本を憎み続け、日本人は非人道的人種だと世界に触れ回るだろう。
韓国人による戦時強制労働の損害賠償請求が相次いでいるが、この改正出入国管理法で来日した外国人も、将来同じような損害賠償請求を起こすのではないか。
 
人権感覚を持たないトランプやプーチンと仲良しを強調する安倍晋三は、理念なき憲法改正を声高に叫ぶ。いまさら遅いが、一から日本国憲法の国民主権・基本的人権を学び直すべきだろう。
ドイツ・フランスなど欧州先進民主国家の首脳たちは、冷めた目で安倍晋三を心の中でバカにしている。
いつまで、こんな恥さらしの首相を日本人は後生大事に支えるのだろうか?
世界から問われているのは、日本人の歪んだ人権感覚ではないのか?
 
 

目には目を・・・恩には仇で
 
貴ノ岩の付け人への暴行には、開いた口がふさがらない。
日馬富士を引退に追いやった暴行事件の被害者だから、暴行が発覚すればどうなるか.
あれほど身近に日馬富士暴行事件の顛末を見てきたのだから、普通の人間なら学習し、自分では暴力行為を起こさないものだ。
理解不能の大馬鹿もの、というしかコメントしようがない事件だった。
自ら引退するのは当然の結果で、引きとめる気も起きない。
 
それにしても、体罰と名を借りた暴力が今年ほど目立った年はあっただろうか?
スポーツ界は日常茶飯事に報道されたし、幼児虐待事件も後を絶たない。
 
私は、父が警察官だったこともあり、人を傷つける行為は犯罪だと幼いころから身に着けていた。もし私が子供の喧嘩であっても、人を傷つければ、警察署長だった父は監督責任を取り辞任するしかない。そうなれば、一家は路頭をさ迷うことになる。
父は私に手を上げることもなかったし、叱ったこともない。代わりに母が口やかましく叱っていた。
 
だから私は,この歳まで、喧嘩で殴ったことは一度もない。…待てよ。一度だけあった。
会社の仲の良い同僚に、粗忽ものがいて、その男は代々が徳川家直参
大名家の総領の血統だった。祖先は大老まで勤めた名家である。
ある時、なぜ殴られたか理由は覚えていないが、飲んだ帰りに、この男からしたたかに頭を叩かれたことがあった。
この男に悪気はないのだが、DNAに組み込まれたお殿様の血が騒いだのだろう。冗談で叩くにしても程度を超えていた。
私より2年ほど後輩だったから、私もこの男の頭を平手で叩き返してしまった。喧嘩にはならなかったが、その後は気まずくなり、会うこともなくなってしまった。
 
カーとなると手を出す。殴る。悪質なあおり運転。
これって、幼児期から染みついた本能・悪癖ではないだろうか?
 
我が家は、奈良時代から受け継がれた神主の家系である。
武士ではなく、お公家さんに近い。朝廷からは明治維新まで従五位下を授かる世襲神職だから、そこそこの官僚だった。加賀藩では、官位で比べれば前田家に次ぐ高家筆頭で、前田家のお姫様の教育係を勤めたこともあった。
そんなわけで、力で相手をねじ伏せることには疎く、怒る相手がいれば、ただひれ伏して許しを乞うか、神に祈る日々を過ごしていたに違いない。温厚でなければ務まらない家業なのだ。
 
私はそんなDNAを半分持ち、半分は母方のすぐカーとなりやすい遺伝子を受け継いでいる。
体罰をなくせ。教育指導しろというが、体に染みついた暴力体質は、簡単には矯正できない。
それを貴ノ岩が実証してしまった。

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