平成30年の締め言葉
年の終わりは、感謝の言葉で締めたいものだが・・・・。
有難いと言えば、北朝鮮との交戦の危機が表面上は回避されたことだろうか。
平昌オリンピックが終われば、米軍の一斉攻撃が始まると、昨年の今頃は本気で心配していた。だが、五輪を契機に、一気に雪解けムードとなり、金正恩とトランプの会談まで行なわれた。しかし核兵器の放棄は一向に進まず、金正恩は大国のリーダーになったかのように有頂天である。アメリカの堪忍袋の緒が切れないか心配になる。
南北朝鮮の緊張緩和は隣国としてありがたい事だが、日韓関係は、戦後最悪と言っていいくらいギクシャクしている。日本が悪化させているわけでもないが、相手が嫌悪感むき出しにすれば、こっちだって好きにはなれない。
いつまでも前世代の日韓併合時代を蒸し返されたって、戦後生まれの我々には当惑するしかない。アメリカが仲裁に立って仲良くしろって言っても、相手がその気がないのだから無理というものだ。
韓国は日本の歴史認識が原因だというが、変えたところで、韓国の恨みの感情は消えそうもない。元号が代って、天皇が代ろうが、韓国人は未来志向に転換しないだろう。
安倍晋三は、南北雪解けムードに乗じて、文とトランプにオンブにダッコで拉致問題の解決を頼んだが、金正恩は終わった話だと歯牙にもかけない。隣接する朝鮮半島の外交に関しては、安倍の朝鮮半島外交は、無為無策のまま今年も終わった。
米中貿易戦争のおかげで、中国は戦略的に日本に秋波を送るだろうが、衣の下の鎧は隠しおおせもない。
米中の対立が深まるほど、防波堤としての日本の地理的価値は高まり、トランプも中国ほどには日本を追い込まないだろう。
もし追い込むなら、反米感情が高まり、日米安保にも影が差す。
とは言え、アメリカン・ファーストのトランプだから先は読めない。
アメリカに風が吹けば日本は儲かるが、アメリカがクシャミすれば日本は風邪を引く。年末になり株価は急落、円は急騰している。
安倍晋三がアホノミクスを豪語しようが、日本の経済はアメリカ次第だ。
ロシアとの北方4島返還は、総論賛成・各論反対で進むとは思えない。ロシアは第二次大戦の結果、円満に4島は日本から割譲されたものだと主張し、返還する気など全くないのが本音である。欲しいのは日本のカネだけなのだ。
安倍とプーチンと比べれば、月とスッポンくらいにオツムの程度が違う。いくら交渉を重ねても、勝ち目はない。
安倍が先頭に立って売り込んだイギリスの原子力発電は、賢明なる日立が撤退を決めた。このまま安倍の顔を立てて進めていたら、東芝に次いで日立も破綻し、日本の重電業は壊滅していた。
安倍が頻繁に外遊を重ねても、何の成果も得られなかった。
内政に目を転じれば、安倍と自民党の宿願だった憲法改正は来年に先送りされた。
立憲民主党の枝野代表が指摘するように、
「自衛隊を明記するなんて論外。そもそも憲法が取り上げられること自体が間違っている。憲法を変えたからって、少子高齢化対策にもならないし、経済が良くなるわけでもない。日本の安全保障力が高まるわけでもない。憲法はいま急いで取り上げられなければならない理由はないし、他にやらないといけていことが山ほどある」
に尽きるだろう。
だいたいが、平和で戦争に巻き込まれない日本にすることが、政治家の最大の役割である。海外に軍隊を派兵するために、自衛隊を正式な軍隊だと国内外に大宣伝したい。軍隊は、自民党のオモチャの兵隊さんではないのだ。国民を護るための自衛隊でいいじゃないか。
国民生活よりも、憲法改正を最大政治課題に掲げる安倍晋三の頭は、狂っているとしか言いようがない。
今年を振り返れば、安倍晋三への不平不満で始まり、自民党総裁に再選され、再び首相の座を死守した安倍政権にウンザリさせられた。それで国民の政治離れは加速し、政治への無関心が政権基盤を盤石なものとする皮肉な結果となった。
沖縄の民意を無視し続ける傲慢な権力者。
来年こそ、猪突猛進、安倍晋三を政権から引きずり下ろす良き年と祈念し、今年のブログの締めにします。
今年一年の皆様のご愛読と、忌憚のないコメントに感謝いたします。では、みなさま、良いお年を・・・・。