団塊の来し方行く末

昭和22年団塊世代。 緑内障が進行し、誤字脱字・誤変換が多いブログですが、ご容赦ください。 オーディオ好きが高じて、定年後に音楽喫茶を開店して11年です。 ジャズ・オーディオ雑誌にも何度か掲載された音の良い隠れジャズ喫茶でしたが 2020.3月に閉店しました。長年のご愛顧に感謝申し上げます。

2012年09月

今回の手術は、東京女子大前で開業される宮崎クリニックの宮崎利久先生のお勧めに従った。
都内で、不整脈カテーテル・アブレーッション(肺静脈隔離術)を行う病院では、武蔵野赤十字病院、慶応義塾大学医学部付属病院、順天堂大学の順で術例が多く、僅差だが成功率もこの順位で高い。
宮崎先生は、母校の慶応でも、我が家に近い武蔵野赤十字病院でも、好きな病院を紹介するから選択するようにと話される。ネットで調べると、日赤の山内康照先生の評価がすこぶる高いので、宮崎先生に紹介状を書いていただいた次第である。
不整脈の専門分野では、宮崎利久先生は、トップクラスの名医で著書も多い。その先生の紹介だからと山内康照先生も気を使って手術してくれたように思う。

ともかくカテーテルアブレーションそのものは、成功裏に終わったようだ。だが、それで心房細動の不整脈が完全に遮断されたかどうかは、数カ月経緯を見ないと判断できないようだ。一端、焼き切って遮断しても、また電気回路が繋がったり、別の経路から発作が起きる可能性もある。

術後の夜なかのことである。寝たままで果物を食べたのがいけなかったらく、胃がむかむかして、看護婦が駆けつける間もなく、吐いてしまった。もともと、慢性の逆流性食道炎だったので、食後に横に寝るのはよくなかったのだ。水だけ飲んで、夕食も抜けばよかった。

すると同時に、不整脈が発生した。2時間ほど我慢したが、看護師を呼ぶ。「どうも不整脈が発生したようで・・・」看護師さん曰く、「そうですね、私たちもモニター見ながら話していたところです。」「期外収縮だと思うけど、心房細動じゃないの?」と恐る恐る聴いてみる。「心房細動じゃありません。期外収縮です。」サンリズムを1錠飲むと落ち着いた。

よく朝、山内康照先生にお聴きすると、手術中から期外収縮は出ていたが、心房細動は発生しなかったと。期外収縮と心房細動はどうも、原因が違うらしい。不整脈でも期外収縮は、心房細動ほど恐ろしくないので、経過を見ることとなった。もしかしたら、術後の不安定でおこった可能性もあるかもしれない。なにせ心臓がミディアムレアーになっちゃったんだから・・・。

手術経過は、山内先生から宮崎先生に手紙を書いてもらい、しばらくいままでどおりの薬を宮崎先生に処方いただき、再発するかどうか様子をみることとなった。再発しなければ、徐々に薬を減らすことになるだろう。
半年くらい見て、もし再発するようなら、再手術することになる。ともかく今回で度胸もついたので、宮崎・山内両先生の名医のご指導のもとで徹底的に根治したいと思っています。

手術のよく朝、点滴も導尿菅も抜かれ、身も心も軽やかになった。1日3食抜いたし、酒も3日飲んでいない。体重を計ってみた。2・3キロは痩せいていると期待していたのだ。体重は・・・・1.5キロ増えているではないか!!!なぜだか理由が今でも解らない。

3泊4日で、非日常の世界から、無事に日常に戻ってきました。
手術は無事成功。13日朝一番の予定でしたが、なぜか2番目に変更。午後1時半から始まり、手術室を出たのが5時半。正味は3時間半、手術台に寝かされた状態は、中学生のころのカエルの解剖に似た己の心境でした。

当日は朝から飲まず食わず。絶食である。
点滴は午前8時ころより始まり、8時半にはオチンチンの先から導尿菅が挿入される。男性の場合は男性の看護師の担当だそうで、なかなかの男前。手際よくビニールのパイプが押し込まれるのだが、これが痛い。なんでも男性の方が膀胱まで長いそうで、30センチはありそうな長さ。目をつぶって耐えるのだが、前立腺肥大はより痛いのだそうだ。今回の手術ではこれが2番目に痛かった。

手術室までは、徒歩である。尿を貯める袋を左手に持ち、トボトボと3階から1階へ。歩くと導尿菅がこすれて、オシッコをガマン出来ないような痛さを感じる。看護婦さんに先導され、自ら手術台に登る。メガネを掛けていないからよくは見えないが、白衣を着た男性や看護婦さん、医師など総勢10人くらいが、慌ただしく準備をしている。

午後1時30分。手術台に寝かされる。周囲を取り囲んだ数名の男女が慌ただしく手術衣を開き、真っ裸に。胸や背中にセンサーをペタペタはっていく。分業が決まっていて、それはそれは見事な手際である。そしてボクは冒頭の如くのカエル状態になってしまった。このまま真っ裸で3時間も曝されているのかと思ったら、右足の付け根と右肩以外は、ごわごわしたシートのようなもので覆われてしまった。

カテーテルの挿入は、右足付け根の大動脈と右肩大動脈の2か所。局所麻酔をチクチク刺されると、何か手で抑えるような動きしか感じない。右足からのカテーテルは主治医の山内先生が担当。左肩は助手の先生。さすが山内先生の右足動脈切開は少しも痛さを感じない。動脈から血がドバーッと一瞬でるそうだが痛くもなかった。右肩担当の若い先生は、チクチク麻酔を刺すのだが痛くて堪らぬ。抑え込まれるような痛さで、痛い痛いと云うものだから途中でベテランの先生に交代したようだ。

その若い医師が、今度は鼻から食道を経由して胃までセンサーのカテーテルを挿入する担当になる。それがまたへたくそで、食道に入らず気管支に入れようとするものだから、猛烈に苦しい。数度入れ直すのだが、そのたびに喉の奥が刺激され、オエーと吐き気を催す。あまりの苦しさに手で抜こうと必死にもがくが、相手もそうわさせじと、「我慢してごくっと飲み込んでください。」と懇願するのである。やっと入ったが、今回の手術でこれが一番苦しかった。喉は異物を拒絶する反応がするどいのだろう。

カテーテルの挿入は、何の痛みも違和感もない。ただ右肩から挿入するカテーテルが胃の裏辺りから、左肺を通り抜け、横断する際は動いて行くさまが感じられたくらい。合計4本挿入されるのだが、心臓内部に到達しても何も感じなかった。

用意万端整い、いよいよ、この手術のハイライト。肺静脈隔離焼灼術である。心房細動の不整脈は、この肺静脈内で異常信号が派生し、それを左心房に伝播しないように、4か所の肺静脈をリング状に焼灼して隔離する。心房粗動の焼灼も同時に行った。静脈麻酔が効いてきて、うとうとしながら、遠くの話し声を聴きながら、手術は予定通り3時間半で終了した。カテーテルが抜かれ、止血に30分ほど先生が手で押さえていた。肩の部分はそれほど傷口が大きくないようだ。

午後5時30分。ストレッチャーに乗せられ、病室に戻る。食事もできるのだが、止血のためベッドに右半身が固定される。寝たままで半日ぶりに飲む水が美味い。果物を数切れだけ食べる。
夜中の10時半ころ、胃がムカムカして戻してしまった。背筋が猛烈に痛い。2時間ほど我慢していたが耐えきれず、背中にシップを貼ってもらう。足の止血は、夜明けまで待ったので結局13時間固定したままだった。よく朝、固定の解除と共に、導尿菅を抜いてもらう。抜くときは大きく息を吐きながら、2回に分けて行う。挿入時より痛くないが、抜いたあとも排尿のたびに少し痛みが残る。

とりあえず、3泊4日の非日常経験から退院してきたことを報告いたします。
ご心配・激励をいただき感謝申し上げます。

手術は無事終わりましたが、心房細動の隔離術が完全に成功したかどうかは数カ月様子を見る必要があるようです。

手術の詳細は、昼食後に思い出しながら、綴って参りますので、ご参照ください。

先ずは、御礼とご報告まで。

お久しぶりです。8月はブログを一回も書かず、すっかり筆不精になってしまいました。
明日、武蔵野赤十字病院に入院し、持病の心房細動による不整脈の対策手術を受けることになりました。先ずは、入院の報告をいたします。

手術は3泊4日。前日の明日12日に入院し、13日(木)9時から手術を受ける段取りです。通常は3時間ほどで終わるそうです。術後は再出血を押さえるため、6時間から8時間ほどベットで固定され、翌日は安静。そして次の日に退院し、平常の生活に戻れるそうです。

手術の段取りは、
仝と足の付け根の2か所に局部麻酔をかけ、大動脈から合計4本のカテーテルを右心房に通します。静脈注射で軽い眠りに入ります。

∩世い郎舷緩爾4本の肺動脈の周辺です。しかし直接は狙えないので、いったん右の心房にカテーテルを入れ、心房中隔という壁に穴をあける経心中隔穿刺法(ブロッケンブロー法)で左心房にカテーテルを到達させます。心臓の壁に穴を開けても、神経が無いので痛くないとか。


作業は、X透視を見ながらの手作業です。ここで術者の腕が神の手かどうかで、事故率は変わります。うっかり肺に穴を開けたりしたら、肺がパンクしてしぼんでしまうとか・・・・

ず舷緩爾縫テーテルが挿入されたら、肺静脈に造営剤を注射して、問題の部位を特定します。


イ海譴らが、この手術の本番です。肺静脈隔離アブレーション(焼灼)術の見せ場となります。リング状カテーテルを問題の部位に固定し、高周波で約50~60度の高温で表面を焼き、不整脈を発生させる電気的交通路を遮断するのだそうです。これもまた、神の手と普通の医者では成功率が異なってきます。

上手く焼き切ったかどうかは、心臓を電気で刺激したり、発生しやすくさせる注射を行い、不整脈をおきやすくさせて、治療が完了したかどうか確認するそうです。

Ы儻紊魯テーテルを抜き、静脈からの出血を押させるため、先生が30分近くも手でおさせて止血するそうです。

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こうした手術の成功率は、理論上90%の確率。実際は隔離後に、再度電気回路が修復されて不整脈が発生したり、別の部位から起こるケースもあるので7割程度だそうです。

2002年までの統計では、この手術の合併症による死亡率は0.05%。手術そのものの危険率は、1%未満だそうです。

手術を受ける先生は、武蔵野赤十字病院循環器科の山内副部長。
この分野の手術では、いまや日本トップクラスの名医さんです。まな板の鯉としては、安心した境地で、手術台に登れそうな気分です。無事、帰還すれば、土曜日に退院。日曜日にでも帰還報告が出来ると思います。では、元気で行ってきます。

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